鳴潮の不満点・改善すべきところは?ラグ・重いと感じることがある?

2024年にリリースされ、その圧倒的なグラフィックと爽快なアクションで瞬く間に人気ゲームの仲間入りを果たした「鳴潮」。運営の迅速な対応や改善への意欲は高く評価されており、「神ゲー」との呼び声も高いです。しかし、長らくプレイしていると「もっとこうだったら良いのに」と感じる点が出てくるのも事実。

この記事では、鳴潮を深く愛する一人のプレイヤーとして、また世間でよく耳にする意見も踏まえながら、今後のアップデートでさらに素晴らしいゲームへと進化するために改善を期待したい点をピックアップして解説します。もちろん、これは批判ではなく、より良くなってほしいという願いを込めた提言です。ラグや重さの問題から、ストーリー、キャラクター、システム面に至るまで、プレイヤーが潜在的に感じているであろう悩みや疑問に答えていきます。

序盤のストーリーは難しすぎない?

鳴潮を始めた多くのプレイヤーが最初に直面する壁、それは序盤の潮汐任務(メインストーリー)の難解さではないでしょうか。壮大な世界観を描くために、専門用語や複雑な背景設定が序盤から次々と登場します。これが、物語への没入を妨げる一因になっていると感じる人は少なくないでしょう。

もちろん、物語の途中で用語の意味を解説してくれる「用語辞典」機能は非常にありがたいアップデートでした。しかし、個々の単語の意味が分かったとしても、それらが織りなす物語全体の大きな流れや人間関係、世界の構造をすぐに理解するのは至難の業です。実際に、YouTubeなどで考察動画を視聴しても、「解説を見てもよく分からない」というコメントが見受けられるほど、そのストーリーは緻密かつ複雑に作られています。

皮肉なことに、物語は潮汐任務の第一章の後半あたりから徐々に分かりやすくなり、キャラクターの魅力も深まって面白さが増していきます。だからこそ、その面白さに到達する前に、序盤の難解さで新規プレイヤーが離脱してしまうのではないか、という懸念が残るのです。ストーリーはゲームの根幹をなす要素であり、一度リリースされたものを大きく変更するのは難しいでしょう。しかし、例えば序盤に登場人物の相関図を分かりやすく提示したり、より丁寧なチュートリアルを挟んだりするなど、新規プレイヤーを置いてきぼりにしない工夫がさらに求められるところかもしれません。

プレイ環境によってラグや重さが変わる?

鳴潮の最大の魅力の一つは、美麗なグラフィックで描かれた広大な世界と、スピード感あふれる爽快なアクションです。この魅力を最大限に体験するためには、残念ながらある程度のスペックを持ったデバイスが必要不可欠となります。

PCでのプレイ体験

筆者は現在、約20万円のゲーミングPCで鳴潮をプレイしています。この環境では、最高設定でもフレームレートが安定しており、ラグやカクつきを感じることはほとんどありません。美しい風景を眺めながらシームレスに戦闘へ移行する、まさに鳴潮が提供したいであろう最高の体験を享受できています。爽快なアクションをストレスなく楽しむなら、やはり高性能なPCが最も適していると言えるでしょう。

スマートフォン・タブレットでのプレイ体験

スマートフォンやタブレットは、場所を選ばずに手軽にプレイできる携帯性が最大の利点です。また、タッチ操作に慣れている方にとっては、最も快適な操作環境と感じるかもしれません。しかし、鳴潮の魅力であるグラフィックの素晴らしさを存分に味わうという点では、PCやPS5に一歩譲ることは否めないでしょう。スペックによっては画質を大幅に下げる必要があり、せっかくの美しい世界が簡略化されてしまうのは少し残念なポイントです。

PS5版の現状と課題

2025年1月に待望のリリースを果たしたPS5版ですが、現状では「最適化不足」という声が多く聞かれます。筆者もPCへ移行する前はPS5でプレイしていましたが、街中や負荷のかかる戦闘シーンでカクついたり、ラグが発生したりすることが度々ありました。また、PS5の性能を活かした120FPSモードに対応していない点も、アクションゲームとしての快適性を重視するプレイヤーにとっては物足りない部分です。

2025年6月に入ってからも、PS5からのログインに関する不具合が報告されるなど、まだ安定しているとは言い難い状況です。リリースから間もないことを考えれば、今後のアップデートで最適化が進んでいくことは十分に期待できます。

ただし、グラフィックの美しさに関してはPS5でも申し分ありません。4K出力にも対応しており、テレビの大画面に映し出される鳴潮の世界は息をのむほどです。価格がPCの半分以下であることを考慮すれば、手軽に高画質な体験ができるという大きなメリットがあります。もし、PS5でプレイしていて「重いな」と感じたり、より滑らかな120FPSの映像でプレイしたいと強く願うのであれば、高性能なゲーミングPCの購入を検討してみるのも一つの選択肢です。

なお、注意点として、エントリーモデル(10万円台前半まで)のゲーミングPCでは、PS5と体感的にさほど変わらない、あるいは鳴潮の要求スペックを十分に満たせない可能性もあります。PCでのプレイを考える際は、スペックをよく確認することが重要です。

育成素材は本当に足りないの?

キャラクターの育成や装備の厳選は、鳴潮のやり込み要素の核となる部分です。特に無課金や微課金でプレイしていると、「育成素材が足りない」「音骸の厳選が進まない」と感じる場面が多いかもしれません。

キャラクターのレベルアップやスキル強化に必要な素材、そしてキャラクターの性能に直結する「音骸」のステータスを厳選するために必要な「レコード」と「チュナ」。これらのアイテムは、日々のプレイでコツコツと集めていく必要があります。特に音骸のレベルを上げるための経験値アイテムであるレコードは、常に枯渇しているというプレイヤーも多いのではないでしょうか。クエストやフィールド探索で1日に集められる量には限りがあるため、複数のキャラクターを一気に育成するのは非常に困難です。

しかし、これは一概に悪い点だとは言えません。他の多くのソーシャルゲームでも同様ですが、運営側としてはプレイヤーに長くゲームを続けてほしいという狙いがあります。もし簡単に育成素材が集まり、すぐに全キャラクターが最強の状態になってしまったら、プレイヤーは目標を失い、ゲームから離れてしまうかもしれません。

そう考えると、鳴潮の育成バランスは、「すぐに強くはなれないけれど、毎日コツコツ続ければ着実に成長を実感できる」という、絶妙なラインを保っているとも言えます。キャラクターへの愛着も、時間をかけて育ててこそ湧いてくるものです。確かに素材がかつかつで苦しい時期はありますが、それもまた、このゲームの醍醐味の一つなのかもしれません。育成や厳選がこれ以上簡単になると、逆にゲームとしての寿命を縮めてしまう可能性もあり、非常に調整が難しい部分であることは確かです。

限定キャラの男女比に偏りがある?

魅力的なキャラクターは、ゲームを続ける大きなモチベーションになります。その点で、鳴潮の限定キャラクターの男女比については、少し偏りが見られるかもしれません。

特に、最高レアリティである限定星5キャラクターにおいて、男性キャラクターの実装が少ない傾向にあります。これは、ゲームの主なプレイヤー層が男性であり、ビジネス的な観点から魅力的な女性キャラクターを多く実装するのは自然な流れとも考えられます。

しかし、バージョン2.0で新エリア「リナシータ」が実装されてから2025年7月の現在までを振り返ると、実装された9人の限定キャラクターのうち、男性は「ブラント」ただ一人です。

同じオープンワールドアクションRPGである『原神』が、男女バランスの取れたキャラクター実装で幅広いファン層を獲得していることを考えると、鳴潮ももう少し男性キャラクターの活躍の場を増やしても良いのではないでしょうか。女性プレイヤーはもちろん、格好良い男性キャラクターを使いたいという男性プレイヤーも少なくないはずです。今後のキャラクター展開に期待したいところです。

新機能「ソアー」が旧マップで使えないのは不便?

バージョン2.0で実装された、空中を高速で滑空できる探索機能「ソアー」。これはリナシータ地方の探索を劇的に快適にする素晴らしい機能です。しかし、2025年7月現在、このソアー機能は「今州」や「ブラックショア諸島」といった初期から存在するエリアでは使用することができません。

つまり、リナシータでの快適な探索を体験した後で今州の探索に戻ると、移動手段が徒歩とワイヤーアクションのみとなり、どうしても移動が不便に感じてしまいます。現在、メインストーリーの第一章第3幕をクリアするとリナシータが先行開放され、ソアーが使えるようになるため、多くのプレイヤーが新旧マップの移動体験の格差を感じていることでしょう。

今州の未踏破エリアの探索や、取りこぼした宝箱の回収などを進めたいと思っていても、ソアーが使えないことで億劫になってしまっているプレイヤーもいるかもしれません。技術的な課題や、各エリアの探索体験を差別化する意図があるのかもしれませんが、やはり全エリアでソアーが使えるようになるのがプレイヤーにとって最も望ましい形です。今後のアップデートで、今州の空も自由に滑空できるようになる日を心待ちにしています。

まとめ

この記事では、多くのプレイヤーに愛されている「鳴潮」について、さらなる進化を期待する点、いわゆる不満点や改善点を掘り下げてきました。最後に、本記事の内容を要約します。

  • 序盤のストーリーが難解
    専門用語や複雑な背景設定が多く、新規プレイヤーが物語を理解するのが難しいです。用語辞典機能はありますが、全体像の把握には至りにくく、序盤で離脱してしまう一因になりかねません。
  • 要求スペックが高く、
    プレイ環境で快適さが変わる
    鳴潮の魅力を最大限に味わうには高性能なPCが最適です。PS5版はグラフィックは美しいものの、最適化不足によるラグやカクつきが報告されており、今後の改善が期待されます。
  • 育成・厳選素材のバランス
    無課金・微課金プレイヤーは、育成素材、特に音骸厳選用の「レコード」が不足しがちです。しかし、これはプレイヤーに長く遊んでもらうための絶妙なバランス調整であるとも考えられます。
  • 限定キャラクターの男女比の偏り
    限定星5キャラクターにおいて、女性キャラクターに比べて男性キャラクターの実装が少ない傾向にあります。より幅広い層のファンを獲得するためにも、多様なキャラクターの登場が望まれます。
  • 滑空機能「ソアー」が旧マップで使えない
    新エリアの快適な探索機能「ソアー」が今州などの旧エリアで使えないため、探索体験に格差が生まれています。全エリアでの実装が待たれるところです。

鳴潮は、運営の熱心な改善姿勢もあり、日々進化を続けている素晴らしいゲームです。今回挙げた点は、あくまで「もっと良くなるはず」という期待の裏返しに他なりません。これらの課題が解消された時、鳴潮は唯一無二の神ゲーとして、さらに多くのプレイヤーを魅了することでしょう。

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