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2025年秋の登場が示唆されてから、ファンの期待は高まる一方だった『グランド・セフト・オート6(GTA6)』。
しかし、その道のりは平坦ではありませんでした。今年5月には2026年5月26日への延期が発表され、多くのファンが肩を落としました。そして2025年11月7日、さらなる延期が公式に発表されたのです。新しい発売日は2026年11月19日。
公式の理由は「クオリティアップ」とされていますが、前作から10年以上待たされているファンからは不安の声も上がっています。この記事では、公式発表の裏で囁かれている、延期の「本当の理由」とされる深刻な内部事情と、GTA6を取り巻く現在の状況を徹底的に解説します。
GTA6、二度目の発売延期が決定
2025年11月7日、ロックスターゲームスは公式X(旧Twitter)にて、『GTA6』の発売日を2026年5月26日から2026年11月19日(木曜日)へ、約半年間再延期することを発表しました。
Hi everyone,
Grand Theft Auto VI will now release on Thursday, November 19, 2026.
We are sorry for adding additional time to what we realize has been a long wait, but these extra months will allow us to finish the game with the level of polish you have come to expect and… pic.twitter.com/yLX9KIiDzX
— Rockstar Games (@RockstarGames) November 6, 2025
以下は、公式Xで発表された内容の日本語訳です。
「皆さん、こんにちは。
『グランド・セフト・オートVI』は、2026年11月19日(木曜日)に発売されることになりました。
長い間お待ちいただいている皆様に、さらにお時間をいただくことになり申し訳ございません。しかし、この数ヶ月の延長により、皆様が期待し、受けるに値するレベルの磨き上げ(クオリティアップ)を施したゲームを完成させることができると信じています。」
公式発表の理由は「クオリティアップ」?
公式が発表した延期の理由は、ゲームの「磨き上げ」、すなわちクオリティアップのためです。
昨今のゲーム業界では、発売を急ぐあまり、バグや不具合が多数残った「未完成」の状態でリリースされる大作ゲームが目立ちます。例えば、『モンスターハンターワイルズ』や、期待の新作ソーシャルゲーム『デュエットナイトアビス』なども、リリース初期の不具合によってプレイヤーからの不満が噴出しました。
>>デュエットナイトアビスのバグと操作性がひどい?スマホ版コントローラーは最適化不足?
ゲームの歴史を振り返っても、『サイバーパンク2077』のように、バグだらけの状態でリリースされた結果、プレイヤーの信頼を失い、ブランドイメージに深刻なダメージを受けた例は少なくありません。
『GTA6』は、前作『GTA5』が世界中で2億本近い売上を記録した、まさに「史上最も期待されるゲーム」の一つです。ロックスターゲームスとしては、この巨大な期待に応えるため、中途半端な状態でのリリースは絶対に避けたいという強い意志があると考えられます。
今回の約半年の延期は、そうしたバグの修正や最終調整、最適化に充てられ、完璧な状態でプレイヤーの元へ届けるための「必要な時間」だと、表向きは説明されています。
忍耐の限界?
グラセフファンから漏れるため息
しかし、ファンがこの「クオリティアップ」という理由を、素直に受け止めきれないのには訳があります。
前作『GTA5』が発売されたのは、2013年。プラットフォームはPlayStation 3とXbox 360でした。それから12年以上が経過しています。PlayStation 4の時代を丸ごとスキップし、PlayStation 5の時代も中盤に差し掛かろうというタイミングでの、さらなる延期です。
「クオリティのためならいくらでも待つ」という声がある一方で、「一体いつになったら遊べるんだ」「期待しすぎて疲れてしまった」という、ファンの正直なため息も聞こえてきます。
これだけ開発に時間がかかっているにも関わらず、さらに延期が必要になるというのは、単純な「磨き上げ」だけが理由ではないのではないか。そうした疑念が広がるのも無理はありません。
本当の理由は「社内崩壊」?
内部告発が示す深刻な事態
その疑念を裏付けるかのように、水面下ではロックスターゲームスの深刻な内部事情が報じられています。公式が語る「クオリティアップ」とは裏腹に、開発スタジオの「組織崩壊」とも言える事態が、延期の直接的な原因である可能性が指摘されているのです。
複数のメディアや内部告発者の情報によると、ロックスターの内部では現在、経営陣と従業員の間で深刻な対立が発生しています。
組合側の主張:「組合つぶし」が目的か
GTA6: Rockstar Gamesが労働組合結成を阻止する「組合つぶし」として、31人の英国従業員を解雇したと非難されています。また、GTA6の2度目の発売延期が発表され、株価にも影響が出ています。なお、同社は先日、2026年度第2四半期の業績を発表したばかりでした。出典: Independent, Reuters. pic.twitter.com/TxphZANdLv
— Chief_MF (@Chief_MF) November 6, 2025
問題の核心は、労働組合を巡る対立です。
イギリスの労働組合「IWGB(Independent Workers Union of Great Britain)」によると、ロックスターはイギリスとカナダのスタジオで働く従業員、
30名以上を不当に解雇したとされています。
衝撃的なのは、解雇された従業員の全員が労働組合員であり、その多くが組合の中心的な役割を担うメンバーだったという点です。
さらに、この大量解雇は、組合が会社側と労働条件について正式に交渉する権利(団体交渉権)を獲得するために必要な基準を、まさに突破した直後に行われたと報じられています。
組合側は、この解雇の目的を「組合つぶし」であると強く非難。従業員たちは、悪化するクランチ(過酷な長時間労働)や不十分な報酬、そして以前から対立していた「週5日の強制オフィス出社」といった労働環境の改善を求めていただけだと主張しています。
会社側の主張:「重大な違反行為」とは
一方、ロックスターゲームスの親会社であるテイクツー・インタラクティブは、この解雇が「組合つぶし」であるという主張を真っ向から否定しています。
会社側は、解雇の理由を「重大な違反行為(不正行為)」があったためだと説明。具体的には、非公開のDiscordサーバー上で、従業員が不適切な情報共有(機密情報の漏洩を示唆)を行ったことが理由であるとしています。
しかし、組合側はこれにも反論。Discordではプロジェクトの機密情報に関する議論は一切なく、あくまで労働環境の改善について話し合っていただけだと主張しており、両者の意見は真っ向から対立しています。
開発への影響は避けられない?
この労働争議が「どちらの主張が正しいか」はさておき、確かなことが一つあります。それは、この内紛が『GTA6』の開発スケジュールに致命的な影響を与えているということです。
今回解雇されたとされる34名以上のスタッフには、18年以上もロックスターに在籍していたベテランのアーティスト、アニメーター、プログラマー、デザイナー、品質管理(QA)のリーダーたちが含まれていると報じられています。
彼らは『GTA』シリーズや『レッド・デッド・リデンプション』シリーズを支えてきた中心的な人材であり、その経験と技術は簡単に代替できるものではありません。
これほど多くのベテランスタッフが一斉にプロジェクトから離脱すれば、開発に「穴」が開くのは当然です。さらに、匿名の従業員からは「スタジオ内の士気はどん底だ」という声も漏れ伝わっています。
残った従業員も「次は自分が解雇されるかもしれない」という恐怖の中で働いている状況では、高い生産性や創造性を発揮することは困難でしょう。
つまり、2026年5月の発売予定は、この内部崩壊によって物理的に不可能になった。そして、失われた人員を補充し、崩壊した開発ラインを再構築し、低下した士気を立て直すために、少なくとも半年(=2026年11月まで)の時間が必要になった。
これが、今回の「再延期」の最も説得力のある理由だと考えられます。
GTA6を脅かすライバルたちの存在
ロックスターが内部問題で足踏みしている間にも、ゲーム業界のトレンドは刻々と変化しています。
『GTA5』が発売された2013年当時、「都市型オープンワールド」はGTAの独壇場でした。しかし今は違います。
『原神』や『鳴潮(Wuthering Waves)』といった、基本無料で遊べる高品質なオープンワールドRPGが世界を席巻し、多くのプレイヤーの時間と注目を集めています。
さらに、『無限大ANANTA』や『NTE (Neverness to Everness)』といった、まさに『GTA』に真正面から挑むような、都市型オープンワールドアクションRPGの新作も続々と発表されています。
『#無限大ANANTA』・ゲームプレイトレーラー
新啓で新しい生活を始めよう!あなたは対策局の新しいキャプテンとして、個性的な……いや、むしろ風変わりな仲間たちと出会い、独自のチームを再建する。… pic.twitter.com/opRmtIgMaE
— 無限大Ananta公式 (@Ananta_JP) September 23, 2025
「王様」である『GTA』がいつまでも玉座を空けたままでは、その間にライバルたちが台頭し、ファンがそちらに流れてしまう危険性があります。ロックスターとしても、悠長にリリースを先延ばしにしている余裕はないはずです。
>>【2025年最新】アニメ調OWアクションRPGのリリース予定は?無限大ANANTAやNTEはいつ?
未完成リリースか、さらなる延期か
この状況を整理すると、ロックスターゲームスは非常に難しい舵取りを迫られていたことがわかります。
選択肢A:内部が崩壊したまま、無理やり2026年5月にリリースする。
→ 結果:バグだらけの「未完成品」となり、ファンから猛烈な批判を受け、ブランドが失墜する。(サイバーパンク2077の二の舞)
選択肢B:内部崩壊の立て直しと開発の遅れを取り戻すため、リリースを延期する。
→ 結果:ファンからのさらなる失望を買うが、ゲームの品質を担保し、ブランドイメージを守る。
ロックスターは、苦渋の決断の末に「選択肢B」を選びました。そして、その内部事情を隠すために、「クオリティアップ」という当たり障りのない理由を発表した、というのが今回の騒動の真相に近いのではないでしょうか。
まとめ
『GTA6』の再延期について、公式の発表と内部告発から見える実情をまとめます。
- 新しい発売日
2026年11月19日(木曜日)に決定(2026年5月から約半年延期) - 公式の延期理由
「クオリティアップ(磨き上げ)」のため。バグの多い未完成な状態でのリリースを避けるためと説明。 - 疑われる本当の理由
ロックスター内部での深刻な労働争議。労働組合員34名以上が「組合つぶし」の疑いがある形で解雇された。会社側は「重大な違反行為」が理由だと反論し、対立している。 - 開発への影響
18年以上のベテランを含む経験豊富なスタッフが大量に離脱。スタジオ内の士気は「どん底」と報じられ、開発体制が崩壊。この遅れを取り戻すために、半年の延期が不可避となった可能性が極めて高い。
ファンにとっては、またしても「待ち時間」が追加された形となり、フラストレーションが溜まるのは当然です。しかし、もし報道されている内部崩壊が事実であれば、この延期は『GTA6』が「未完成の失敗作」として世に出ることを防ぐための、最後の砦だったのかもしれません。
私たちは、ロックスターがこの内部の混乱を乗り越え、ファンの10年以上の期待に応える「完璧な」『GTA6』を2026年11月19日に届けてくれることを信じて待つしかなさそうです。



