デュエットナイトアビスはwarframeのパクリ?キャストリスやフィービーにも似てる?

2025年10月にリリース予定の、その高い自由度を謳うアクション性で多くのゲームファンの注目を集めた新作RPG「デュエットナイトアビス」。

アニメ調の美麗なグラフィックと、PC・スマートフォンで楽しめる基本プレイ無料という手軽さから、大きな期待が寄せられています。

しかし、その一方で公開されたトレーラー映像をきっかけに、「特定のゲームに酷似しているのではないか」という声が噴出。特に人気オンラインゲーム「Warframe」(ウォーフレーム)との類似点は多くのゲーマーの間で物議を醸し、賛否両論を巻き起こしています。この記事では、期待の新作「デュエットナイトアビス」に持ち上がっている様々な”パクリ疑惑”の真相に迫ります。具体的な類似点の比較から、複雑な企業背景まで、徹底的に掘り下げていきましょう。

新作「デュエットナイトアビス」とは?

まず、疑惑の核心に触れる前に、「デュエットナイトアビス」がどのようなゲームなのか、その概要と魅力について見ていきましょう。

「デュエットナイトアビス」は、中国のヒーローゲームズ傘下にある「Pan Studio」が開発を手がける、基本プレイ無料の高自由度ファンタジーアドベンチャーRPGです。

本作の舞台は、魔法と機械が共存する大陸。プレイヤーは立場の異なる2人の主人公の視点から、個性豊かな悪魔たちとの出会いと生き残りをかけた戦いの物語を追体験します。この「マルチアングルストーリー」が大きな特徴で、少年と少女、それぞれの旅路が交錯しながら、世界の真実が明らかになっていきます。

ゲームプレイの最大の特徴は、360°全方位に展開する立体的なアクションです。パルクールやスライディングを駆使して広大なマップを縦横無尽に駆け巡り、近接武器と遠距離武器を戦闘中にスムーズに切り替えながら戦うことができます。キャラクターごとに武器が固定されている多くのゲームとは異なり、どのキャラクターでも全ての武器種を扱えるという自由度の高さも魅力の一つです。

また、本作のコンセプトアートは、世界的に人気の「NieR」シリーズで知られるアーティスト、同人先生が担当していることも明らかになっており、その退廃的で美しい世界観に期待する声も多く上がっています。男性主人公の声優には花江夏樹さんが起用されるなど、豪華な制作陣も話題を呼んでいます。

デナアビはWarframeのパクリ?

華々しい発表の裏で、「デュエットナイトアビス」に最も強く向けられているのが、「Warframeに酷似している」という指摘です。Warframeは、カナダのDigital Extremes社が開発・運営するオンラインTPSで、宇宙忍者「テンノ」を操作するスピーディーでアクロバティックなアクションが世界中のファンを虜にしています。では、具体的にどのような点が似ているとされているのでしょうか。

あまりにも似すぎている移動アクション

Warframeを象徴するのが、「バレットジャンプ」と呼ばれる独自の高速移動アクションです。これは、スライディング中にジャンプを入力することで、体を回転させながら高速で前方へ飛ぶというもの。このアクションを使いこなすことが、Warframeの爽快感を味わう上で不可欠です。

「デュエットナイトアビス」のトレーラーで公開された冒頭のシーンでは、キャラクターが崖から滑り降り(スライディング)、そこから体をきりもみ回転させて跳躍し、さらに空中で二段ジャンプへと繋げる様子が映し出されます。

この一連の動きが、Warframeのバレットジャンプの挙動と驚くほど似通っているのです。YouTubeのコメント欄では、「人間でバレットジャンプすると違和感がすごい」「これは確信犯では?」といった声が多数見られ、多くのWarframeプレイヤーが既視感を覚えたことがうかがえます。

その他にも、空中から地面に叩きつけるように攻撃する「スラム攻撃」や、壁を駆け上がる「ウォールラン」など、Warframeでお馴染みのアクションが散見され、単なる偶然やインスパイアという言葉で片付けるには、あまりにも類似点が多いのが現状です。

特定のキャラを彷彿とさせる戦闘スタイル

類似は移動アクションだけにとどまりません。戦闘モーションにも、Warframeに登場する特定のキャラクター(フレーム)の能力(アビリティ)を強く意識したと思われるものが複数確認されています。

  • 二丁拳銃の乱射:
    トレーラーに登場するキャラクターが、両手に持った銃をスタイリッシュに乱射するシーンがあります。この動きは、Warframeの人気フレーム「Mesa」が持つ必殺技「Peacemaker」のモーションと酷似しています。
  • 空中からの浮遊攻撃:
    蝶のような羽を広げて空中を飛行しながら、敵を一方的に攻撃するシーン。これは、妖精がモチーフのフレーム「Titania」の飛行アビリティ「Razorwing」を彷彿とさせます。
  • 触手を操るスキル:
    少女キャラクターが地面から触手を出現させて敵を拘束するようなスキルも公開されていますが、これもまた、水を操るフレーム「Hydroid」のアビリティと共通する要素です。

これらの類似点から、海外の熱心なファンがトレーラー映像を丸ごとWarframeで再現する動画を制作する事態にまで発展。「モーションデータを流用しているのではないか」という、より深刻な疑惑を呈する声も少なくありません。

鳴潮のフィービーやアンコにも似てる?

Warframeだけでなく、同じ開発系列であるKuro Gamesの「鳴潮」との類似点も指摘されています。

キャラクターデザインの疑惑:
フィービー vs トリュフ

「デュエットナイトアビス」に登場する「トリュフ」というキャラクターのデザインが、「鳴潮」に登場する「フィービー」に非常に似ている、という指摘があります。確かに、髪型や服装のシルエットに共通点が見られ、鳴潮のプレイヤーであれば見間違えてしまうかもしれません。

しかし、この点に関してはパクリの可能性は低いと考えられます。なぜなら、「デュエットナイトアビス」の開発初期段階である2023年10月の時点で、すでにSNS上でトリュフのデザインが確認できるからです。

一方、「鳴潮」でフィービーがプレイアブルキャラクターとして実装されたのは2025年1月に予定されているver.2.0から。つまり、デザインの公開時期でいえば「デュエットナイトアビス」のトリュフの方が早かったことになります。これは、偶然の一致か、あるいは同じデザインの流行を取り入れた結果と見るのが自然でしょう。

アンコとの類似

一方で、模倣の可能性が拭えないのがモーションの類似です。2024年9月に公開された「デュエットナイトアビス」のトレーラーには、「鳴潮」の人気キャラクター「アンコ」の共鳴解放(必殺技)のモーションと酷似した動きをするキャラクターが登場します。

アンコがゲームに登場したのは、デュエットナイトアビスのトレーラー公開よりも前であるため、こちらは開発側がアンコのモーションを参考、あるいは模倣した可能性が考えられます。

スタレのキャストリスのパクリ?

疑惑の目は、さらに別の人気タイトルにも向けられています。HoYoverseが送る大人気スペースファンタジーRPG「崩壊:スターレイル」です。

攻撃モーションと予告番組の類似

「デュエットナイトアビス」の「サイキ」というキャラクターが見せる攻撃モーションが、「崩壊:スターレイル」に登場するキャストリスの「死竜」を召喚するモーションと酷似しているという指摘があります。特定のキャラクターのアクションから強い影響を受けている可能性がうかがえます。

さらに、ゲーム内容そのものではなく、プロモーションの手法にも類似点が見られます。本作の予告番組で使われているパネルのデザインや、キャラクターの配置といった構成が、「原神」や「崩壊:スターレイル」の予告番組のスタイルとそっくりだというのです。

これは、ゲームシステムだけでなく、ユーザーへの「見せ方」においても、成功しているタイトルを強く意識していることの表れと言えるかもしれません。

親会社が同じならパクリは問題ない?

これらの疑惑に対して、一部のユーザーからは「親会社が同じだから問題ないのでは?」という声も上がっています。この点を理解するために、少し複雑な企業関係を整理してみましょう。

  • Warframe:
    開発元はカナダの「Digital Extremes」。その親会社は中国の巨大IT企業「テンセント」です。
  • 鳴潮・パニグレ:
    開発元は「Kuro Games」。テンセントは2024年末にこのKuro Gamesの過半数株式を取得しています。
  • デュエットナイトアビス:
    開発元は「Pan Studio」。このスタジオはHERO GAMESの傘下にあり、そのHERO GAMESは「パニグレ」の日本での運営を担当したHK Hero Entertainmentの親会社です。

このように、テンセントを頂点として、各社は資本関係で繋がっています。しかし、「親会社が同じだから著作物の流用が許される」というのは、基本的には誤った認識です。ゲームの著作権や知的財産(IP)は、原則としてそれを開発した会社が所有しています。

親会社が同じであっても、子会社間でIPを無断で使用すれば、それは著作権侵害にあたる可能性があります。もちろん、企業グループ内でライセンス契約を結び、技術やデータを共有するケースは存在しますが、その場合でも正式な手続きが必要です。現状、そうした公式な発表はないため、「資本関係があるからパクリも許容されている」と判断するのは早計でしょう。

>>無限大ANANTAはスパイダーマンのパクリ?

このゲームは許容できる範囲なのか

ここまで多くの類似点を挙げてきましたが、果たして「デュエットナイトアビス」はゲーマーとして許容できる作品なのでしょうか。

ゲームの歴史を振り返ると、「オマージュ」「インスパイア」「パクリ」の境界線は常に曖昧でした。「原神」がリリースされた当初、「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」との類似性が大きな議論を呼びましたが、今や独自の進化を遂げ、世界的な人気タイトルとしての地位を確立しています。

 

しかし、「デュエットナイトアビス」の場合、特定の一つのタイトル、特に「Warframe」からの影響があまりにも色濃く、モーションの一致度が非常に高い点が、他の事例以上に強い批判を招いている原因と考えられます。単なる「似ている」というレベルを超え、「再現」に近いと多くのユーザーが感じているのです。

法的に問題があるかどうかは、最終的には「Warframe」の権利者である

Digital Extremes社がどう判断するかにかかっています。一方で、私たちユーザーにとって重要なのは、法的な問題とは別に、そのゲームが「面白いか、面白くないか」です。

たとえ多くの要素を模倣していたとしても、それらを昇華させ、独自の魅力を持つ面白いゲームに仕上がっていれば、ユーザーから評価される可能性は十分にあります。逆に、ただ上辺を真似ただけの独創性のないゲームであれば、すぐに飽きられてしまうでしょう。

まとめ

今回は、新作アクションRPG「デュエットナイトアビス」に浮上している様々なパクリ疑惑について、深掘りしました。最後に、この記事の要点をまとめておきましょう。

  • 概要:
    「デュエットナイトアビス」は、高い自由度を誇るアクションRPGとして期待されていますが、そのトレーラー映像がきっかけで複数の人気ゲームとの類似性が指摘され、物議を醸しています。
  • Warframeとの酷似:
    最も大きな論点は「Warframe」との類似です。特に「バレットジャンプ」をはじめとする移動アクションや、特定のキャラクターを彷彿とさせる戦闘モーションは、多くのプレイヤーが「パクリ」と感じるレベルで似ています。
  • 他のゲームとの類似:
    「鳴潮」のキャラクターデザイン(フィービー)との類似は時系列的に偶然の可能性が高いですが、モーション(アンコ)には模倣の疑いが残ります。また、「崩壊:スターレイル」とも攻撃モーションや予告番組のスタイルに類似点が見られます。
  • 権利関係:
    関係各社の親会社が同じ「テンセント」であるという背景はありますが、これが著作権侵害を自動的に正当化する理由にはなりません。
  • 今後の焦点:
    最終的にユーザーに受け入れられるかどうかは、法的な問題とは別に、ゲームの完成度や、模倣した要素を上回るオリジナリティを提示できるかにかかっています。

「デュエットナイトアビス」が、多くの人気作から強い影響を受けて開発されていることは間違いないでしょう。今後公開される情報や、正式リリース後のゲーム内容が、これらの疑惑を払拭し、プレイヤーを納得させられるだけの独自の魅力を持っているのか。その真価が問われるのは、まさにこれからです。今後の動向を注意深く見守っていきましょう。

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