ARC Raidersの途中参加&マッチングシステムに不満!改善案は?

10月末のリリースから早くも1ヶ月以上が経過し、Steamの同時接続数は驚異の40万人超えをキープ。

依然として衰えを知らない『ARC Raiders』ですが、皆さんは日々のレイドを楽しめているでしょうか。

リリース当初の興奮が落ち着き、ゲームの仕様を深く理解し始めた今だからこそ、多くのプレイヤーが抱えている「ある不満」があります。それは、あまりにも早すぎるマッチングと引き換えに発生する

「途中参加」の問題です。

「せっかく重装備で出撃したのに残り時間が少ない」「漁る場所が全部空っぽ」そんな虚無感を味わったことはありませんか?今回は、現在コミュニティで議論の的となっているマッチングシステムの現状と課題、そしてプレイヤーが望む改善案について深掘りしていきます。

マッチングシステムに不満?
ARC Raidersの現状

リリースから1ヶ月、熱狂的な盛り上がりを見せるARC Raidersですが、プレイヤーの練度が上がるにつれて、ある一つのシステム仕様が大きな議論を呼んでいます。それが「途中参加システム」です。まずは現状のシステムがどのような状態にあるのか、ポイントを整理しました。

  • 圧倒的なマッチング速度
    プレイボタンを押してから数十秒、遅くても1分以内でゲームが始まる快適さ。
  • 頻発する途中参加(遅入り)
    30分の制限時間に対し、残り25分や20分からスタートするケースが非常に多い。
  • 他ゲーとの差別化
    待ち時間が長い『タルコフ』などの競合タイトルと比較して、手軽さが売りになっている。

このゲームのマッチング速度は、ハッキリ言って異常なほど優秀です。同じルートシューター(脱出シューター)ジャンルの金字塔である『Escape from Tarkov(タルコフ)』が、マッチングだけで10分以上待たされることもザラであることを考えると、この快適さは革命的と言えるでしょう。「遊びたいときにすぐ遊べる」というのは、現代のゲーマーにとって何よりの魅力だからです。

しかし、この「爆速マッチング」には代償がありました。それが、すでに試合が進行しているサーバーへの「途中参加」です。本来、1レイドの制限時間は最大30分ですが、マッチングした時点ですでに残り20分、ひどい時には17分という状況で放り込まれるケースが後を絶ちません。初心者のうちは「敵が減っていて安全かも」と思えるかもしれませんが、慣れてくるとこれが致命的な欠陥であることに気づかされます。

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ガチ装備が無駄になる?
「途中参加」のデメリット

プレイヤーが最もストレスを感じるのは、高価な装備でリスクを背負って出撃したときです。なぜ残り時間が短いことがこれほどまでに嫌われるのか、その理由は明確です。

  • 主要な物資が枯渇している
    開始から10分経過していれば、美味しい武器ケースやレアスポーンは先行組に回収済み。
  • リスクとリターンの崩壊
    高価な装備を失うリスクはそのままに、得られるリターン(物資)だけが極端に減っている。
  • 不毛な選択肢の強要
    漁るものがないため、「即帰還」か「プレイヤーキル(PK)」しかやることがなくなる。

自分の倉庫にある最高の武器とアーマーを着込み、「今日は大物を狩るぞ」と意気込んで出撃ボタンを押した直後、画面に表示される残り時間が「19:00」だったときの絶望感は計り知れません。マップ上の美味しいスポットは、先行してスタートしていたプレイヤーたちによって既に荒らされた後です。遅れて参加したプレイヤーが目にするのは、中身が空っぽになったボックスや、開け放たれた引き出しだけ。

こうなると、プレイヤーが取れる行動は限られてきます。何も得られないままリスクを避けて即座に帰還するか、他人が持っている物資を奪うために

「プレイヤーキル(PK)」へシフトするかです。その結果、脱出地点での「出待ち」や、一方的な狩りが横行することになります。本来、ルートシューターは「探索」と「戦闘」のバランスが重要ですが、途中参加システムによって探索の要素が強制的に排除され、殺伐としたデスマッチを強いられる状況が生まれています。

タルコフとの比較で見える「待ち時間」
と「公平性」のジレンマ

ここで避けて通れないのが、先ほども触れたジャンルの代表作であるタルコフとの比較です。両者のシステムには明確なトレードオフが存在します。

  • タルコフ方式(全員同時スタート)
    メリット:全員が手つかずの状態で始まり、探索の公平性が保たれる。デメリット:マッチングに数分~10分以上かかることがあり、テンポが悪い。
  • ARC Raiders方式(途中参加あり)
    メリット:待ち時間がほぼなく、ストレスフリーで周回できる。デメリット:後発組が不利になり、公平な探索や読み合いが成立しにくい。
  • マップの過疎化問題同時スタートの場合、終盤になるとプレイヤーが減り、緊張感が薄れる懸念がある。

ARC Raidersはマッチングの待ち時間を極限まで削るために、稼働中のサーバーへプレイヤーを順次送り込む方式を採用していると推測されます。これにより、連続プレイが可能になっていますが、その代償として「競技としての公平性」が犠牲になっています。

もし、ARC Raidersが公平性を重視して「全員30分スタート」に仕様変更した場合、長期的にはマッチング時間は確実に伸びます。1分で遊べていたものが5分となれば「手軽に遊べる」という本作の最大の強みが失われることになります。

また、現在の途中参加システムは、常に新しいプレイヤーが補充されるため、レイドの終了間際まで接敵の緊張感が続くという、ゲームプレイ上のスパイスになっている側面も否定できません。この「早さ」と「公平さ」のどちらを取るかは、非常に難しいバランスの上に成り立っています。

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コミュニティの悲痛な叫びと
歪むプレイスタイル

SNSやYouTubeのコメント欄を見ていると、この問題に対するユーザーの不満は限界に達しつつあるようです。実際にどのような声が上がっているのでしょうか。

  • 「虚無感」の吐露「10回連続で途中参加だった」「残り19分スタートを見るとやる気が失せる」という報告。
  • プレイスタイルの歪み「後入りなら出待ちするしかない」と、システムが不健全なプレイを助長しているという指摘。
  • 肯定派(少数意見)「後から入って先行組を襲うのがレイダー(略奪者)らしい」というロールプレイ的な解釈。

特に問題視されているのは、このシステムがプレイスタイルを歪めている点です。真面目に探索をしたい層が損をし、他人の足を引っ張るプレイや、脱出地点で隠れて待つだけのプレイが得をする構造になっているからです。

「後発組=略奪者」というロールプレイとして割り切れば楽しい、という意見も一部にはあります。先行組が油断して漁っている背後を襲うのは、確かにこのゲームの醍醐味の一つかもしれません。

しかし、それはあくまで「選択肢の一つ」であるべきで、毎回強制的にその役回りをさせられるのは健全とは言えません。また、初心者にとってもこの環境は過酷です。マップ構造もよくわからないまま、すでに重装備のプレイヤーが待ち構えている戦場に放り込まれれば、ゲームの楽しさを知る前に離脱してしまうでしょう。

改善の鍵はどこに?
プレイヤーが望む解決策

では、具体的にどのような改善がなされれば、この不満は解消されるのでしょうか。コミュニティから挙がっている案をいくつかピックアップしました。

  • 途中参加へのインセンティブ(報酬)
    後半にしか開かない宝箱や、救援物資、敵の再湧き(リポップ)を強化し、残り時間が短くても「漁る旨味」を作る。
  • マッチング設定の「選択制」導入
    「遅くてもいいから開幕スタート」か「途中参加でもいいから爆速マッチ」かを選べるようにする。
  • 許容時間の見直し
    残り20分以下のような極端な遅入りを廃止し、「最低でも残り25分以上」の部屋に限定する。

もし途中参加になった場合、そのデメリットを相殺するようなメリットがあれば、不満は軽減されるはずです。例えば、レイドの後半にしか開かない特殊な宝箱を配置したり、倒された大型ARCが一定時間でリポップして経験値やドロップアイテムを稼げるようにするのも有効でしょう。「残り15分からが本番」と思えるような調整があれば、遅入りも一つのチャンスとして捉えられるようになります。

また、「時間がかかってもいいから、開幕からスタートしたい」というプレイヤーと住み分けさせる案も有力です。ただし、これはプレイヤーベースを分断し、マッチング速度全体への悪影響も懸念されるため、慎重な検証が必要でしょう。

謎に包まれたマッチングの内部仕様

そもそも、現在のARC Raidersのマッチングシステムについては、公式から詳細なロジックが明かされていません。

  • レート制の有無
    スキルベースマッチメイキング(SBMM)が存在するのか不明。
  • 1マップの最大人数
    同時に何人(何部隊)まで存在できるのか、上限や補充のタイミングが不透明。
  • 透明性の確保
    「現在混雑中のため途中参加になります」といったアナウンスがあるだけでも印象は変わる。

もし内部レートが存在し、上級者と初心者が分けられているのであれば、上級者部屋ほど途中参加のリスク(=周りの処理速度が速いので何も残っていない)が高まることになります。逆に、ランクマッチのような明確な指標がないため、自分がどの程度のレベル帯で戦っているのかも曖昧です。

公式からの情報発信や、マッチングロジックの透明化も、プレイヤーの不満を和らげる一つの手段かもしれません。現状のブラックボックス状態では、プレイヤーは疑心暗鬼になりやすく、システムへの不信感が募る一方です。

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まとめ

ARC Raidersは、そのクオリティの高さと手軽さで多くのファンを獲得しましたが、マッチングシステムとゲーム性のミスマッチが、プレイヤーの熱量を削ぐ要因になりつつあります。早さを取るか、公平さを取るか。これは非常に難しい問題ですが、何らかの折衷案が求められているのは間違いありません。

運営チームには、40万人という巨大なコミュニティの声に耳を傾け、全てのプレイヤーが「出撃」のボタンを押すたびにワクワクできるような調整を期待したいところです。

以下に、今回の記事のポイントをまとめました。

  • 途中参加の常態化による弊害
    マッチングは早いが、残り時間が少ない状態(20分前後など)で開始されることが多く、探索の楽しさが損なわれている。
  • リスクとリターンの不均衡
    先行組に物資を漁り尽くされているため、重装備で出撃しても成果を得にくく、リスクだけが高い状態になっている。
  • プレイスタイルの固定化と悪循環
    物資がないため、プレイヤーキル(PK)や脱出地点での待ち伏せ(出待ち)が推奨されるような環境になってしまっている。
  • 求められる改善案
    全員同時スタート(30分)と早さ優先(途中参加)を選択できるようにする。
    後半に物資が追加されるギミックや、敵の再湧きを実装し、遅入りにもメリットを持たせる。
    途中参加の許容時間を厳しくし、極端な残り時間でのスタートを減らす。

現状では、途中参加になってしまった場合、「割り切ってPvPの練習をする」か「早めに見切りをつけて帰還する」といった自己防衛策を取るしかありません。

今後のアップデートで、このシステムにメスが入ることを切に願います。それまでは、理不尽な戦場でも生き残れるよう、腕を磨いておきましょう。

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